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藤原信二の今日の一言 「イントラネットのROI」
text by 藤原信二(代表取締役)
ROI(Return On
Investment)、投資効果という言葉がIT投資についてもキーワードになる時代が間もなくやってくると予想しています。長引く不況の下、ITに限らず様々な投資に対して慎重になってきている中で、具体的な指標が必要になってきていること、また経営自体がグローバル化してきており、あらゆる投資に対する財務上の効果を厳しく判断する傾向になってきていることなどが、このトレンドの底流にあると思います。
【測定の難しいナレッジの共有効果】
さて、リンコムに係わりの大きいイントラネットのROIはいったいどの程度なのでしょうか? 実はイントラネットのROIは測定しにくい性質を持っています。 例えば会計システムなどの例であれば事情は割と簡単です。ハード&ソフトの導入コスト+維持費が投資サイドに計上され、システム導入によって減らせる人件費(伝票処理の短縮、手計算によるの低減、etc)が効果サイドで比較できるからです。
イントラネットでも目に見える費用削減効果は確かにあります。例えば電子掲示板によるペーパーレス化、会社規定やアドレス帳の編集や改定に係わる人件費の削減などです。しかしそれ以上に大きな効果があるのは、社員の持っている様々なナレッジを集めたナレッジベースの部分なのですが、それを共有することによる効果は測定が非常に難しい部分です。
【それでも効果が大きい情報の共有】
リンコムでも、製品サービス・品質に関する様々な情報をイントラネット+エクストラネットにて社員やユーザが利用し、大きな効果を生み出しつつあります。 具体的には、自分で調べる時間の短縮、イントラが無ければ知りえない、ある知識を持った人とのコラボレーションによる価値創造、退職していく社員の知識の保全などがありますが、効果測定はいずれも難しいものばかりです。
以前、ある調査会社からイントラネットのROIは1000%以上というような調査結果が発表されました。目に見えにくい部分をある手法で推測したようですが、調査の対象となるエンドユーザによってもかなり違った数字になるはずです。いずれにしてもイントラネットのROIは目に見えない効果が大きいため、正確な測定そのものに莫大なコストがかかり、場合によってはイントラネットの構築以上に費用がかかるケースもあるのです。
【問われる経営者のビジョン】
さて、私の結論は、電話のROIをいまさら測定せずに使っているように、イントラネットも(インフラ化し)当然のように導入し利用すべきものだと思います。 この部分は経営者のビジョンによるところが大きいのではないでしょうか。むしろ重要なことは、「導入後いかに利用者に使ってもらうか」ということです。 この話はまた別の機会に。 |