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藤原信二の今日の一言
SFA特集第3回「SFA導入の二大成功要素」
text by 藤原信二(代表取締役)
前回は、情報系システムは効果の見えにくシステムと言う話しをしましたが、SFAは成果の見えにくさではどのあたりにランクされるのでしょうか?それはSFAで実現しようとしている企業目的に依存します。成果の見えにくさは現状Non-ITで行っている作業をIT利用でどれだけコスト削減できるかということが明確であればもっとも易しいと考えられます。例えば従来営業報告を口頭で行っている為に必ず帰社しなければならない会社が外出先や自宅からリモートでSFA経由で営業レポートを上げることにより訪問件数を増やすと言う目的でSFAを導入するようなケースは成果が見えやすいと言えます。それ以外では多くの場合目に見えるリターンは即座には期待しにくく成果は見えにくいことは覚悟しなければなりません。さてこのようにSFAのように一般的に成果の見えにくいITシステムの導入で鍵を握るのは、利用者を鼓舞する「トップの理解とリーダーシップ」と「利用者自身の積極的な取り組み」の2つです。
【トップの理解とリーダーシップ】 成果の見えにくいシステムは何といっても会社のトップの理解を得るのが難しいがなくてはならないものです。SFAの導入は仕事の流れややり型を大きく変化させ現状抱える問題点を改善するものです。しかし全ての変化に共通することですがたとえ良い変化であっても多くの人間は反対するものです。このような場合トップ、社長であれ、部門長であれ強いリーダーシップで牽引していくリーダーシップが重要となります。ROIの算出は難しいが中には直感的に必要を感じている優れたトップがいるがこのような場合は幸運です。またITの知識がないトップでもIT部門に丸投げせずににリーダシップを発揮しないと導入はつまずいてしまします。
WEBのITプロジェクトの優先度をどのように決定したらよいかの指針を与えるマトリックスを考えてみましょう。縦軸にビジネスへの影響度、横軸に導入の容易さを取って比較検討します。優先順位右上の象限が最優先になります。左上の象限は一般的には大きなプロジェクトになります。手っ取り早く効果を出すのは右下の象限になります。SFAに関係するいくつかのプロジェクトをプロットしました。スケジューラやクレーム、ノウハウなどの掲示板はグループウェア機能で実現できますが、比較的簡単に導入できITリテラシーを高めるウェブアプリケーション入門編的な役割を演じます。多くの企業がグループウェア導入を進めるのは実はこういう理由があるわけです。さて、SFAはITリテラシがある程度育っていれば導入は比較的簡単でビジネスに対するインパクトは大きなものが期待できるため早期に導入すべきプロジェクトの一つと考えられます。いずれCRM等のビッグプロジェクトのベースとなります。経営トップはこのようなチャートを使いながら、自らSFAの位置付けを確認し社内に号令をかけることでSFA導入の強力なリーダーシップを発揮してください。
【利用者の積極的な参加 = 営業の営業のための営業によるSFA】 押し付けられたシステムほど使う意欲の湧かないものはありません。これがなければ仕事ができないというものであれば致し方ないが、問題はありながらも営業ができてしまっているので、例えば、どこかのコンサルタントが入ってきてマネージメントと勝手に作ったSFAはなかなか使ってくれなかったり形骸化することが実情である事が多いのです。このような問題を回避するためには営業部員中心にプロジェクトチームを作り、現状の問題点を共有し、その解決手段としてSFAをどのようなステップで導入するかということを自ら決定する必要があります。自分で最初から参加したシステム導入は成功の可能性がとても高くなります。このような意味で、SFAの導入は営業部長が主導し、営業部員が参加して骨子を固めていく姿が望ましいのです。それをIT部門やトップマネージメントが支援、激励すると言う形がベストと言えます。また営業部員の数が多い場合は選抜メンバーによるプロジェクトチーム(PT)で導入について様々な事項を決定していきますがPTに参加していない部員に対する配慮、例えばPTメンバーができるだけ部員意見を集約するとか、PTの会議の後は部員にフィードバックするなど配慮を欠かさないようにすることが大切です。大きな会社で営業グループがいくつもあるような場合は一つのグループでまずパイロット的に導入することも有効です。この方法を取ることにより本格運用の前に様々なデータをとることができ全社導入をスムーズに行うことができます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 SFA導入のためのその他の成功要素
【関係部署のコンセンサス】 営業部主導でSFAを導入するといっても技術的な側面はIT部門の助けを借りなくてはなりません。また顧客データベースの一元化を推し進める為には場合によっては経理部門やその他の部門の協力が必要になるケースも出てくるでしょう。このような場合や前述のように参加者のモチベーションを高め支援してもらう為にも関連部署のコンセンサスを早い時点から取っておく必要があります。また、クレーム情報を共有することを目的の一つとして導入する場合には対象部門、例えば製造部や製品開発部にも予めコンセンサスを得て進めると効果的です。パイロットグループが予行的にプロジェクトを進める場合は、適宜進行状況を他の営業グループに伝えたり、またプロジェクトに参加しないメンバーへの配慮も必要です。
【導入目的とSFAで実現したい機能の明確化】 SFAの導入はSFAと言うシステムの導入が目的でなくあくまで営業諸問題の解決、さらに最終的な売上の増加と言う意識がとても重要です。そういう意味で、SFAの機能面や技術面に始めから集中せずに、営業部員が参加した「導入目的とSFAで実現したい機能の明確化」というプロセスが非常に重要になります。このプロセスの中では、1)現状の問題点の発見、2)それを改善する手段としてのSFAの諸機能の選択、が行われなければなりません。(図の営業諸問題およびSFA機能は「案件追跡型セールスの諸問題と解決手段としてのSFA機能」および「深耕型(ルート型)セールスの諸問題と解決手段としてのSFA機能」で詳しく解説します。
【ステップバイステップで】 ただし、最初から理想を高く掲げてPCに不慣れな社員についてこれないようなシステムを机上で計画し導入するのは失敗の元です。社員の技術的レベルをよく考慮した上で、ステップバイステップでの導入をお奨めします。例えばもし、あまりWebアプリケーションに慣れていない社員が多いのなら、スケジューラや施設予約、共通アドレス帳などの社員が使って便利なグループウェア的なアプリケーションでものをまず導入し、慣れてからSFAの導入を行うというのも方法です。SFA自体もあまり複雑でない機能から、例えば顧客訪問報告などから始めて、予算管理などは慣れてから行うような考え方が成功のもとです。まず上記のような自社の状況をよく勘案した上でファーストステップのSFA機能を選択します。同時に運用ルールを決めてから実運用を開始します。1〜2ヶ月の運用後問題点や改善点を洗い出し機能の取捨選択を行います。これらのステップを繰り返してSFAが実運用で効果が出るように改善していきます。もし、状況の不明点が多いようなら実運用の前に短期間のテスト運用を行うことをお奨めします。半年から一年後営業面でどのような変化が起きたかの総合的な評価を行います。この時点でROI(投資効果)を把握することが次のIT投資を判断する上で重要です。
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