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先月、伊勢神宮をお参りしてきました。壮大な杜に囲まれた社の奥に佇む日本の母、天照大神に対峙すると、その圧倒的な荘厳さに身内的なことをお願いする空気にならず、気が付くとこの国の将来をお願いしていた自分がいました。
今混迷の続く日本の行く末に関し心配でない人はいないのではないでしょうか。バブル崩壊後失われた10年が20年になり、立ち直るきっかけも見当たらない状況です。生涯で様々な国を訪問し、また異国に居住した経験の中で私の中で次第に固まってきた日本人の特質というものがあります。それは良くも悪くも「和」ということだと思います。弥生時代以降2000年以上にもわたって単一民族がほとんど外敵からの攻撃を受けずに培ってきた特性です。世界の中でもこのような地政学的な独立を長きにわたって維持してきた国家は類を見ません。和とは何でしょうか?いろんな専門書に深い考察は譲るとして、私の解釈を端的にいえば「言わなくてもわかりあえる仲」そして「一致団結して事に当たるまとまりのよさ」ではないかと思います。
この和の精神がプラスへ働くと明治維新を成し遂げアジアで唯一西洋列国の植民地化から免れた底力だったり、世界に冠たるもの作り大国との異名を拝命したチームワークの良さだったり、第二次世界大戦後世界を驚かせた急復興だったりします。そのどれもが和なくしてなしえなかった偉業です。一方でマイナスに働くとどうでしょうか。失われた20年を経験している今この時が正にこのマイナス状況なのだと思います。戦後復興を果たしJapan as NO1ともてはやされた80年代が過ぎ、次に進むべき道を見失った集団は悪い意味で一致団結してしまったのではないでしょうか。同じ方向を向いて突き進む力には定評があります。しかし悪い連鎖がマイナスの横並び症候群を生み、本来であれば新たな時代を作っていく魁となるはずの突出をみんなで足を引っ張り埋もれさせてしまう。こんな状況が20年続いているのです。
もうそろそろ国民一人ひとりが悪しき和、横並び意識から脱却しこの国を救うために自分になにができるか、という視点でマイナスの和をプラスの和へ転換したいものです。かつて栄え今は埋もれてしまった感が否めないスペインやポルトガルのようにならないためにも。そういえば、伊勢神宮でお祈りをした時「あなた自身がなんとかしなさい」と言われた気がしました。 |
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